キャラメル

キャラメルはいつも中途半端、飴玉のような固い意志もければ、ガムのような柔軟さもない、彼はそんなどっちつかずの自分に四六時中悩んでいた。ある時キャラメルは工場長に聞いた、「もしもし、僕の存在意義とは何でしょう?」すると工場長はニッコリ微笑んで「うるせーボケ、テメーは黙って箱に詰まってりゃいいんだよこのゴールドライタンになり損ねたサンシャインもどきが」・・・キャラメルが2度と喋る事はなかった。キャンディーとガムの中間の駄菓子となり永遠に店頭をさ迷うのだ。そして売れたいと思っても売れないので--そのうちキャラメルは、考えるのをやめた。