最近良く眠れないのは

薄っぺらいタオルケットをかけて寝ているから。いつもの癖で抱き締めてみてもこいつはどうにも味気無い。これが毛布なら抱き締め甲斐があるし、肌触りも良くて仮初めの安らぎを得ることが出来るけど、夏場にそれは自殺行為だから今夜もまた3時間程度で目が覚めてしまうだろう。隣で寝そべる誰かの存在がこれ程恋しく感じる季節を自分は乗り切れそうにない。その味を知らなければ幸せだったのか、一度でも味わえただけ幸せなのか、それはわからないけれど、とにかく今は朦朧とする意識の中でこのシングルサイズの広大な布団の海を悶々と漂流している。